インタビュー:女子プロ野球選手 川端友紀(埼玉アストライア)

 

兄は東京ヤクルトスワローズ・川端慎吾選手。2010年の入団以来「史上初、兄妹プロ野球選手」として多くの注目を集め、女子プロ野球リーグを牽引する、埼玉アストライア・川端友紀選手。


 

2010、2011、2013年と首位打者を獲得、2013年には打率.431をマークしてMVPに。2012年、2014年には日本代表マドンナジャパンとして女子野球ワールドカップに出場し、4連覇に貢献した女子プロ野球界のスター。

シーズン前、1月中旬に合同自主トレーニングの際に、2015年は「兄妹首位打者」「女王奪還」という目標を掲げていた川端選手。自主トレの際に実現した兄妹インタビューのレポートは、アドバイザリースタッフ契約を結ぶSSKのオフィシャルサイトで掲載中です。→ http://www.ssksports.com/baseball/kawabata_br/


今回Janestyleのスペシャルインタビューが実現したのは、打率.542、リーグトップの13安打をあげて月間MVPに選ばれた8月。キャプテンとしてチームを率いる川端選手に、『大好きすぎる』という野球への思いや、女性ならではのリフレッシュ方法など、うかがいました。



(写真提供:日本女子プロ野球リーグ)

2度のワールドカップ出場経験で、日の丸を背負う夢を叶えた女子野球の道

ワールドカップの舞台に立って、子供の頃にオリンピックを見てその舞台で試合がしたいって思った自分を思い出しましたね。オリンピックとは違った形でしたが「野球で夢を叶えられた」というのが自分の中でも大きかったです。
すごい選手がたくさんいることも身を持って感じられましたし、パワーや飛距離などまだまだ差がありますから、ちょっとでもその差を縮めて、いろんな野球ができる選手になりたいなと思いました。

まずは日本代表に選ばれて、大会に出るというのが、第一だったのですが、もっともっと技術も磨かなければいけないですし、特に怪我をしない体作りを意識するようになりました。「体幹」です。それまで「バッティングは下半身だ」って思っていたんですけど、下半身プラス体幹がしっかりしてないとバッティングだけじゃなく、いろんなプレーの時に対応できないんです。体幹で体のバランスとか左右の違いとかをみながら、特にバランスを意識して努力するようにしています。



(写真提供:日本女子プロ野球リーグ)

思うようなプレーができなかった時期を乗り越えての2015年。

去年はほぼ1年間ずっと悩んでいて、なんとか乗り越えよう乗り越えようともがいてた感じでしたが、シーズン終えて、ゆっくりバッティングを考える時間もありましたし、自主トレも兄(東京ヤクルトスワローズ・川端慎吾選手)と一緒に参加をして、マンツーマンでバッティングの指導をしてもらったんです。今シーズンが始まった時に、それが大きな変化のきっかけだったなと実感しましたね。
兄とは、野球の事になるとやっぱり話もしますし、まぁ私が教えてもらってばっかりなんですけど・・・いろんなシーンで、「あんな時はどうするのか」なんて聞いたりします。
向こうのシーズンが終わっても、こっち(女子プロ野球)の試合があった時はたまに見に来てくれますよ。それでダメだしされるのですが(笑)

兄とは良いところも悪いところも似ているとよく言われていて。バッティングフォームも似てきたと言われています。
似ている分、私も教えてもらってすごく分かりやすかったですね。
練習の方法なども、いろいろと教えてもらって、それを根気強くずっと続けてきたのが、やっと根付いて、今シーズンの結果に繋がってきたんじゃないかなと思っています。

(写真提供:日本女子プロ野球リーグ)

小学3年生から野球をスタート、今でも尊敬する目標の選手は兄である。

野球は小学校3年生から始めました。兄の影響と、父も野球の指導者だったので家の中では野球の話、一色で。私自身、野球を始めた時から、女子選手には甲子園もプロもないとわかっていましたし、父も将来のソフトボールの為に野球を教えていたようですが、私は『野球がやりたい』『かっこいい!』と思っていました。
 
練習から帰ってきたら、家の前で兄とキャッチボール、バッティングの練習。その頃は、毎日兄に野球で泣かされていたので『いつか兄に勝って悔しがらせてやろう』という思いでやっていましたね。負けず嫌いなんです。思えばあの時泣かされていたおかげで、今があるんですね。

中学の時も野球をやりたかったんですけど今みたいに女子プロ野球もなくて、目標がなかったんですね。そんなとき、TVでオリンピックのソフトボールを見て『あのマウンドに立ちたい!オリンピックを目指したい』、とはっきりと意識をしたことで、中学校からソフトボールを始めて、それからは7年間、ピッチャーとして活動をしていました。

社会人になってソフトボールから離れて1年間、女子プロ野球ができるという話を聞き、トライアウトを受けました。子供の頃は男子に混じってやっていた野球を、女子だけでできる!という事がとにかく楽しみで。

ソフトボールのピッチャーから、野球で野手になると、ポジションの違いもあり練習内容は違いますし、心理的にも違うので、まったく違うスポーツというイメージでした。
ソフトボールは短い距離の中で瞬発力が必要とされますが、野球はそれよりも“間”が長い分、駆け引きや、頭を使う部分が多いように感じました。だから、何もかもが新鮮で、毎日の練習がすごく楽しかったですね。

プロ5年目。怪我をしない体作りを意識し、食事にも気を配るように。

トレーニングだけだと1時間程度集中して、トレーナーさんが組んで下さる内容を、試合間隔や体調に合わせて調整しています。2年目までは疲労がたまっての肉離れや腰痛もありましたが、トレーニングの成果で、今ではそういったことが減ってきているのを実感しています。

初めのころは夏バテで食欲がなくなったり、体重が落ちるということもありましたが、栄養士さんからのアドバイスで、試合前は炭水化物やビタミンB1を多く摂ったり、乳製品が苦手なので、カルシウムは食事だけでなくサプリメントで補ったり。そうすることで、体重の増減もなく安定してきました。
夜は外食でも、栄養バランスの良い食事ができるところを見つけているので、そこで気を付けて食事をしています。自炊もしますので、得意料理はハンバーグ、ちゃんと作って食べています。

常にしなやかであるために。トレーニングとリフレッシュのバランスが大事

日焼け止めは必須ですね!サングラスも愛用していますよ、目から日焼けするって聞いた事があるので・・・。それでも焼けてしまった時は、あらかじめ冷蔵庫で冷やしているパックでしっかり保湿です。すごく気持ちいいんです!
日焼けをすると、お肌的にももちろん気になるんですけど、体力が奪われるというのが一番の理由です。日焼けをすると疲れますもんね。美しさというより・・・やっぱりパフォーマンスにつながってしまいますね(笑)

なかなか試合が続くと完全オフにできない日もあるんですが、作れる日は完全に動かない日も作ってリフレッシュする時間を多めにとったりします。家でゆっくりするか、買い物に行ったり。マッサージとかエステとかアロママッサージに行ったりして、リフレッシュしてます。

最近、香りにすごく興味があって・・・特に好きなのはベルガモット!後はレモングラスとか柑橘系も好きです!!家でもボディクリームとかいろんな香りを楽しみつつ自分でケアしています。身体的なマッサージというよりは、いい香りがすると落ち着きますよね、眠るときにアロマを焚いたりして、ぐっすりと眠っています。

 

(写真提供:日本女子プロ野球リーグ)

パフォーマンスを支える、ギアとしてのスポーツブラ

かなりの汗をかくので、スポーツブラが重く感じる、ということと、今まで使っていたスポーツブラは脇部分の生地が当たって、擦れて痛いというのが悩みでした。
練習とか普段はJS024TUを使っています。
野球では上半身の動きも大きいので、Yバックになっていると肩甲骨が動かしやすくていいですね。今回のスポーツブラ(JS024TU)は汗をかいても素材が軽くて気にならず、擦れも無くて良かったです。

今までのスポブラだと窮屈な感じでスポーツ以外でつけようと思わなかったですんですが、
今回使ってみて、野球以外の時も結構つけるようになって、すごく楽で気に入っています!

<着用アイテム>
JS024TU:パワードフィットブラ
PRICE:¥2,900+消費税 / SIZE:SS/SM/ML/LL

女性として、選手として。この先の目標はどこでしょうか。

女性としては・・・なんだろう。全然想像がつかないんです、野球が好きすぎて・・・(笑)
ただ、スポーツにはどんな形でもいいので、ずっと関わっていきたいですね。野球をやっている子供たちに、今までの経験を伝えられたらいいな、と思っています。
野球では、技術も身体もまだまだ未熟。目標は高く持って、去年よりも、そして今年よりも常に上を目指す、というのは毎年強く意識しています。そのために、いろんなことを試してチャレンジを続けて成長していきたいですね。


 

川端 友紀 Yuki Kawabata

1989(平成元)年5月12生まれ。大阪府出身。小学校時代に兄(東京ヤクルトスワローズ・川端慎吾選手)とともに貝塚リトルで野球を始め、高校(市立和歌山商業高校)社会人(塩野義製薬)とソフトボール部に所属。2010年から女子野球の京都や日本代表で活躍。13年から埼玉アストライア所属。同年、首位打者と打点王を獲得、MVPに輝いた。右投げ左打ち。背番号23。
埼玉アストライアWEBサイト:http://www.saitama-astraia.com/

編集手記:

名実ともに、女子プロ野球界のヒロインである川端選手。実際にお会いしてみると、全く違う印象の、どちらかというとふんわりやわらかな雰囲気の可愛い女性。自炊されていることや、アロマにはまっているお話など、キリリとしたユニフォーム姿とは違ったお話を伺うことができました。それでも、やはり野球に対する情熱は人一倍!野球のことを話すその目はキラキラと輝いていました。2015年シーズンを終了して、通算300本安打を達成。残念ながら最大の目標とされていた年間女王、首位打者奪還は本当に惜しくも逃がす結果となりましたが、きっと来年はやってくださることでしょう!そんな川端選手を、Janestyleは応援しています。

 

 



 

 

 

 

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